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3年のわり算かけ算

算数科「問題解決の授業」に生きる「問題」集

算数科「問題解決の授業」に生きる「問題」集

ぱらぱら読んだのですが,なかなか面白い内容でした.「問題解決学習? ダメダメ古いよそんなの」という方とは,ここでさようならです.
提案する授業の進め方として,次の図が明快です(p.37).

といったところで問題です(p.85).

文字にしておきます.

問題43
12このクッキーを絵のように分けました。
式にあらわすと,どちらが正しいでしょうか。
  ア 12÷4
  イ 12÷3

あれ? これって,等分除と包含除の話で,どっちも正解じゃないのと思われた方,いらっしゃいます?
実は私もそうなんです.んで重要なところを抜粋します.

(2) どちらが正しいか予想させると,「アが正しい」,「イが正しい」,「どちらも正しい」に分かれる。
(5) それぞれの考えを説明し合う中で,次の①,②に注目させ,それぞれの割り算の意味の違い(アは等分除,イは包含除であること)を確認する。
①●(クッキー)の置く手順の違い。
②「○人に分ける」や「○個ずつ分ける」など,分け方の違い。
(6) 教科書を用いて「わり算は,同じ絵でも式が違う場合がある」ことをまとめる。

というわけで,「どちらが正しい」→「どちらも正解」の授業でした.試験の多肢選択式問題で出すと,叱られますね.
次のページをめくると,「かけ算の順序」の3年向けバージョンが現れました.

問題44
「リボンの長さを5倍すると30mになります。リボンの長さは□mです。」
このことを表している正しい式は,どれでしょうか。
  ア 30×5=□
  イ 5×□=30
  ウ □×5=30
(p.86)

第3学年の数量関係で,「□を使ったかけ算」の問題と授業例です.これはウを意図しているのですよね.読み進めますか…

①アの式は,「×5」という「5倍すると」の部分は正しい式になっているが,「30mのリボン」を5倍してしまっているのでおかしい。
②イの式は,5mのリボンを□倍することになってしまうからおかしい。
③ウの式は,「□mのリボン」を5倍したら30mになるのだから正しい。

(リリース:Wed Nov 7 06:20:05 2012ごろ)